小児がん、尿で判別…日立が技術開発・今月から実証実験

がん検査の簡素化に向け、日立製作所が16日、尿から小児がんなどを判別する技術を開発したと発表した。がん患者と健常者計250人の検体を使った実証実験を4月から始め、2020年代初めの実用化を目指す。

 

 日立は16年に、尿で乳がんと大腸がんを発見する技術を世界で初めて開発したと発表している。尿内に数千種類ある物質のうち、がんになると量が変わるものを特定したという。

 その後の研究で、物質の特定が小児がんや胆道がんにも広がった。実証実験で精度や技術的な課題を検証する。実用化すれば、従来のコンピューター断層撮影(CT)や採血と比べ、がん検査のハードルが下がる。幼い子どもの場合、体への負担減が期待される。

 ただ、尿による検査の臨床データは世界的に少なく、複数の研究機関による検証が必要との指摘がある。

 

yomiDr.

再エネは主力電源、原子力は「脱炭素化の選択肢」――日本の長期エネルギー戦略 (1/2)

 経済産業省は2018年4月10日、2050年までの長期エネルギー戦略を検討する有識者会議「エネルギー情勢懇談会」を開催し、これまでの議論を「エネルギー情勢懇談会提言~エネルギー転換へのイニシアティブ~」としてまとめた。脱炭素化を目指し、再生可能エネルギーは日本の主力電源とすることを明記。原子力発電については、依存度の低減を目指しつつも、「実用段階にある脱炭素化の選択肢」と位置付けた。

 2017年の「パリ協定」以降、日本を含む主要国は2050年に温室効果ガスを80%削減するという目標を掲げている。エネルギー情勢懇談会では2017年8月から、この目標を達成するための長期的なエネルギー選択の戦略について議論を進めてきた。

 

 再生可能エネルギーの普及、車載を含む蓄電池の低価格化、さらにはこうした分散電源を統合制御できるデジタル技術の発展などにより、グローバルに脱炭素化が加速している。提言では、こうした動きを「エネルギー転換に向けた国家間の覇権獲得競争の本格化」と表現している。こうした状況を受け、2050年に向けた日本のエネルギー戦略も、脱炭素化への注力を念頭に置いている。

 ただし、脱炭素化に向けたシナリオは「複線とする。2050年という長期展望においては、「技術確信の可能性と不確実性、世界情勢変化などの不透明性が付きまとう」とし、取り組みやシナリオを一本化せず、「あらゆる選択肢の可能性を追求」するとした。

 提言では各電源の2050年の導入目標などについては示していない。再生可能エネルギーに関しては、「再エネは経済的に自立し脱炭素化した主力電源化を目指す」とし、これに向け送電網の増強や、水素・蓄電技術、デジタル技術の開発に注力。さらに「人材・技術・産業の強化に直ちに着手」するとした。

 原子力発電については「可能な限り依存度を低減する」としつつも、「実用段階にある脱炭素化の選択肢」と位置付ける。社会の信頼回復も必須とし、「安全炉の追求、バックエンド技術の開発、人材・技術・産業の強化に直ちに着手。福島事故の原点に立ち返った責任感ある真摯(し)な取り組みこそ重要」とした。

 化石燃料を利用する火力発電については「過渡的な主力」とし、天然ガス火力へのシフトとともに、非効率な石炭火力をフェードアウトして高効率な石炭技術に傾注するとしている。

 政府は現在、2030年の日本の電源構成などを示す「エネルギー基本計画」の見直しを進めている。こちらも、再生可能エネルギーを「主力電源」とし、さらに省エネや水素の利活用を、再エネ、火力、原子力に続く「第4のエネルギー源」と位置付ける方針だ。しかし、具体的な電源構成比率については、見直し後も再生可能エネルギー比率を22~24%、火力発電比率を56%、原子力発電比率を10〜22%というこれまでの大枠を維持する見通し。今回の提言も、エネルギー基本計画の策定状況を反映し、総花的な内容となった。

 

スマートジャパン

宇宙の技術でがん退治=JAXA、東大が連携

東京大カブリ数物連携宇宙研究機構(IPMU)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、X線天文衛星「ひとみ」に搭載された超高精度の観測センサー技術を活用し、がんのもとになる「がん幹細胞」の体内分布を高精度で追跡する研究を本格化させる。2020年ごろまでに検出器を試作し、マウスなどを使った実証試験を始める。
 がん幹細胞は抵抗力が強く、手術や抗がん剤、放射線治療などでがん細胞を全滅させても生き残り、増殖して再発や転移の原因になるとされる。完全に治すには、がん幹細胞が体内のどこに、どれだけあるかを精密に検出できる方法が必要だ。

 

IPMUとJAXAは昨年、宇宙科学と医学の連携研究拠点を設立。今年4月からは慶応大医学部や東大薬学部などの研究者を招き、研究開発体制を本格化させる。
 研究チームは、がん幹細胞だけに結び付き目印になる放射性同位元素と、宇宙用の超高性能センサーを利用して体内分布を追跡できる装置の開発に着手。脳腫瘍など従来の陽電子放射断層撮影(PET)では追跡が難しい部分も、0.1ミリ以下の高精度で3次元的な体内分布が分かるという。
 研究チームの佐谷秀行慶応大病院副院長は「脳腫瘍の場合、PETで見つからなくても再発することがあった。この装置なら検出が可能になる」と期待している。(2018/03/31-05:31)

 

JIJI.COM

暗黒物質ない銀河、6500万光年先で「ありえない」発見

【3月29日 AFP】宇宙の4分の1を構成するとされ、目に見えず解明もほとんど進んでいない「暗黒物質」のない銀河の存在が28日、天文学者らによって初めて明らかにされた。

 英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された論文は、今回の発見によって、銀河の形成方法に関するさまざまな仮説の見直し、あるいは大幅な修正が必要となる可能性があると指摘している。

 論文の共同執筆者であるカナダ・トロント大学(University of Toronto)の天文学者ロベルト・アブラハム(Roberto Abraham)氏はAFPの電話取材に応じ、「非常に奇妙」と述べ、「この大きさの銀河なら、通常の物質の30倍の暗黒物質があるはずだが、全くなかった」「こんなことはありえない」と驚きの声を上げた。

 地球から約6500万光年離れた「NGC1052-DF2」、略して「DF2」銀河は、太陽系を含む天の川銀河(銀河系、Milky Way)とほぼ同じ大きさだが、恒星の数は1000分の1~100分の1しかないという。

 暗黒物質の存在は、暗黒物質の引力の影響を受ける天体の動きから推察される。

 論文の共同執筆者である独マックス・プランク天文学研究所(Max Planck Institute for Astronomy)のアリソン・メリット(Allison Merritt)氏は、「(暗黒物質は)すべての銀河に不可欠で、銀河をつなぎとめる接着剤、銀河が形成される際の足場と考えられてきた」と話す。

 米エール大学(Yale University)のピーター・ファン・ドクム(Pieter van Dokkum)氏が主導した研究チームは、米ハワイ州にあるW・M・ケック天文台(W. M. Keck Observatory)の大型望遠鏡を使って、「DF2」銀河内の約10万個の恒星で構成されるいくつかの星団の動きを追跡した。

 その結果、これらの星団は銀河と同じ速度で移動しており、星団自体が宇宙を移動していることが判明した。もし暗黒物質があれば、星団はより速くまたは遅く移動するはずだ。

 暗黒物質がまったく存在しない銀河というのは難問であり、天文学者らを悩ませている。

 ドクム氏は、「これは、銀河の仕組みに関するわれわれの標準的な考えに異を唱えている」と述べ、銀河ほどの大きさのものが暗黒物質なしでどのようにまとまっているのかを解明するのは難しいが、そもそもどう形成されたかを理解するのはなおさら困難だと指摘している。

 

AFP

もんじゅ廃炉計画を認可、規制委

 原子力規制委員会は28日の定例会合で、福井県敦賀市の日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅの廃止措置計画について議論し廃炉を認可した。計画には30年で作業を完了する工程が盛り込まれ、認可後は、世界でもあまり例がない高速炉の廃炉作業に着手できるようになる。政府は必要な費用を3750億円と試算。ただ、取り扱いが難しい冷却材ナトリウムの具体的な抜き出し方法や核燃料の搬出先は決まっていない。

 国費1兆円を投じながらトラブルが続いたもんじゅは、ほぼ運転実績がないまま廃炉が決まったため、機構が引き続き作業を担うことへの懸念も強い。

 計画では、廃炉作業は大きく分けて4工程。第1段階の2018~22年度は、炉心などから使用済み燃料530体を取り出す。47年度までの第4段階で、原子炉建屋の解体を終える予定。

 ナトリウムは、空気や水に触れると激しく燃える性質で、放射性物質を含む「1次系」は約760トンあるが、計画では詳細な抜き出し方法は示されていない。

 

福井新聞

「脈動オーロラ」淡く明滅 電子の揺さぶり、解明

 北極圏などの夜空を覆うオーロラの後に現れ、淡く明滅する「脈動オーロラ」が起きる仕組みを、東京大や名古屋大などの国際研究チームが解明し、英科学誌ネイチャーに発表した。特殊な電磁波が強弱して、地球の磁気圏で電子が揺さぶられていたという。

 脈動オーロラは、通常のカーテン状のオーロラが様々な色で爆発的に舞った後に斑点状に現れる。一つの斑点は数十~数百キロあり、数秒から数十秒かけて、淡く明滅する。磁気圏にある高エネルギーの電子が、高度100キロほどの大気で降ったりやんだりすることで起こるが、電子が間欠的に降り注ぐ原因は不明だった。

 チームは宇宙航空研究開発機構のジオスペース探査衛星「あらせ」の観測データを解析し、カナダなどに設置した全天カメラが撮ったオーロラとの関係を調べた。高度約3万キロで往復運動をする電子が、太陽風などによって起きる「コーラス波動」という電磁波に揺さぶられて大気に降り注ぐとつきとめた。

 

朝日新聞デジタル

放射線照射により生じる水の発光が線量を反映することを確認 ~新しい“高精度線量イメージング機器”への応用に期待~

概要
 

 名古屋大学大学院医学系研究科の山本誠一教授、小森雅孝准教授、矢部卓也大学院生は、名古屋陽子線治療センターの歳藤利行博士、量子科学技術研究開発機構(量研)高崎量子応用研究所の山口充孝主幹研究員、河地有木プロジェクトリーダーと共同で、粒子線照射で生じる水の発光が、照射する放射線の線量1を反映することを実証しました。
 山本教授らは、これまでに陽子線が水中で微弱光を発することを発見し、この光を高感度カメラで撮像することで、陽子線が水に与える線量と類似の分布を画像化できることを報告しました。しかし、得られた画像と線量分布との間に、少し違いがありました。今回、この違いが陽子線照射によって水中に生じる即発ガンマ線2の発光に起因することを発見し、その成分を補正することにより、線量と一致する発光分布を得ることに成功しました。
この成果に先立ち、本研究グループは、名古屋大学大学院医学系研究科の小山修司准教授、同大学大学院工学系研究科の渡辺賢一准教授、平田悠歩大学院生との共同において、陽子線及びX線照射による水の発光が、エネルギー直線性を有することを確認しました。エネルギーの異なる陽子線及びX線を水に照射したときの発光量とエネルギーの関係を実験で確認し、発光量がエネルギーとともに増加することを実証しました。発光が、不純物や温度の影響をほとんど受けないことも併せて確認しました。
 これらは、放射線照射による水の発光現象が“高精度線量イメージング”に利用できることを示す画期的な成果です。今後、メーカーと協力し、日本発、世界初の高精度線量分布測定装置として実用化を進めていく予定です。
 

 

QST プレスリリー

福島第1原発 溶融燃料、初採取へ 19年度、試験検討

東京電力福島第1原発事故で原子炉内に溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の回収に向け、政府と東電は、2019年度にも少量を試験採取する方針を固めた。2号機を軸に検討しており、技術的な見通しが立てば18年度末に前倒しする。政府・東電は21年内に本格的な回収を始めることを目指しており、試験採取で燃料デブリの硬さや性質を把握し、装置や収納容器の開発に生かしたい考えだ。

 

毎日新聞

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