被爆から身を守るには(その1)-甲状腺癌から守るヨウ素

ヨウ素(原子番号z=52)は、2原子分子でF、Cl、Brと同族でBrより上の周期に属する反応性に富んだ元素である。普段はヨウ素澱粉反応や消毒液として比較的身近な元素である。チェルノブイリ原子力発電所の事故では、建物が破壊されたため大量の放射性同位体である131Iが大気中に放出された。このとき住民にはヨウ化カリウムが渡されて以来、原子炉事故では周辺に配られることが多い。いったいどのような効果があるのだろう。131Iの半減期は短いので2-3カ月が勝負である。素早い対応でなんとかなるのだ。

 thyroid

核攻撃を受けた際には住民に配布される手順であるが、その決定は行政にあり救急隊や医者ではないので、意思決定が遅れれば命取りである。

ヨウ素は甲状腺ホルモンの構成成分であり生体に必須の微量元素である。体内には約25mgが存在し、1日の摂取量は成人で約1.5mgとされる。甲状腺はこのヨウ素を取り込み蓄積するという機能があるので、原子炉事故で大気中に放出された131Iが体内に吸収されると深刻な問題が生じる。体内に取り込まれたヨウ素は甲状腺(上図)で甲状腺ホルモンが合成される際に取り込まれ、甲状腺組織の中で放射能を放出し続ける。いわゆる体内被爆により甲状腺障害が起こり、甲状腺腫や甲状腺機能低下症を引き起こす。

これらの障害を防ぐには、被曝する前に放射能をもたないヨウ素を大量服用し、甲状腺をヨウ素で飽和しておけばよい。そうすれば余分なヨウ素の入り込む隙間がなくなるからだ。131Iにより内部被爆しても甲状腺には取り込まれないので、核種の中で例外的に放射線予防ができる。実際、我が国でも行政により被爆の恐れがある場合には配られる手はずになっていたのに、なぜ福島の原発事故で配られなかったのかは謎である。飛散した放射性微粒子の拡散予測同様、住民のパニックを防ぐためだったのかも知れない。しかし仮に勇み足だったとしても、後で必要なかったことを悔やむよりは手遅れになり宝の持ち腐れにならないように願いたい。

ただしヨウ化カリウムは市販されて簡単に手に入れられたが何故か、薬事法が変わって国内では薬局経由でしか手に入らないようになっている。また処方箋がない場合は購入が難しいらしい。しかし心配無用。米国のネット通販で簡単に入手ができる。Alex Jonesサイトから購入できる溶液は6滴を口内に直接摂取が処方されているし、ヨウ化カリウム錠剤iOSATは130mg14錠で購入可能である。FDA基準では成人は1錠の処方で十分とされているので、1日1錠を服用すればよい。重要なことはタイミングで被爆直前が原理的に最大効果を持つので、とにかく早く処置することだ。下図にヨウ素錠剤のパッケージ写真を示す。体質や持病によっては副作用もあるので細かい指示は医者の処方に従うことがもちろん推奨される。

 

フォローアップ (2014.6.3)


放射線総合医学研究所の以下のページに市販されている体内除染薬品のリストがある。ヨウ素はヨウ化カリウム(KI)から摂取されるが、その他の核種についても有効な薬品があるので、覚えておくとよいだろう。。

http://www.nirs.go.jp/hibaku/institution/institution03.htm

フォローアップ (2014.4.21)

amazon(国内)からヨウ素タブレットが入手可能である。

http://www.amazon.co.jp/アンティブルー-GMP基準認可-ヨウ素250mg錠剤/dp/B004SHAS8K/ref=pd_sim_diy_2?ie=UTF8&refRID=1ZF81QM5NCR4A8W09J8Y

 

iodinepill

 

コメント   

# 知恵の実 2014年04月22日 14:17
住民への配布の手順など決められているようだが、いざその場になると、訓練しておかないとうまくいかないと思う。

またどの程度保管されているのか、どういう順番でどのように配布するのか。
# Toshiさん 2014年04月30日 20:13
私は、ヨウ素を飲むのは、不要どころか、害悪、だと考えます。

法律に書かれていることなので、Hiroyukiさんに訊くのは酷ですが、

ヨウ素を飲めば、核攻撃から身を守れるって、本当ですか?
成功事例はあるでしょうか?
# Hiroyuki 2014年05月01日 18:58
チェルノブイリ事故のときにポーランドでは児童に配られたが、肝心のチェルノブイリでは配られず甲状腺がんが多発したといわれています。

放射線レベルの違いも考慮すべきでしょうが。あるなら、使ってほしいと児童を持つ親は思うのではないでしょうか。

とりあえず、ですが。

You have no rights to post comments

スポンサーサイト

Copyright© 2013.   放射線ホライゾン rad-horizon.net   All Rights Reserved.