2014年 世界に審判が下されるか

 マヤ暦の終わりは世界の終焉でなく新しい暦の始まりであった。しかしそれで安心してはいけない。もっと深刻な事態が待ち受けていたのだ。しかも我々に身近なところにその問題は潜み続けていた。2014年はそれが一斉に人類に立ちはだかるのか。


 写真の債務時計は最も影響力の大きい米国のものだが、日本にも同様の表示がネットでみられる(http://www.kh-web.org/fin/)。膨大な負債が積上っていく様は自分の血液が失われて行くような寒気を感じるのは誰しも同じだろう。

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 文明の歴史は、金貨および銀貨を貨幣とする金本位制度と信用貸と紙幣を基軸とする通貨制度が交互に繰り返しながら発展してきた。紀元前のバビロニア、エジプト、インダス、中国、ギリシア、ローマなどの文明における金制度は経済繁栄と平和をもたらした。その反対に、どの時代においても混乱、内戦、戦争は金制度からの乖離や通貨制度下で起きている。

 1,700年存続したローマ帝国の衰退も例外ではない。権力者達の金貯蔵、領土と経済活動の拡大により金銀の需要に対し供給不足から、金貨の重量が減らされたり、純度を変えたりしたことで貨幣としての価値が下がり、貨幣としての信頼を失い、混乱と内戦が続いた事から崩壊が起きたとされる。(The Decline and Fall of the Roman Empire, Edward Gibbon)

 今日の紙幣を基軸とする信用貸(paper currency and credit based economy)経済は紀元前3500年から800年まで存続したバビロニアが起源とされる。バビロンでは、金貨と銀貨が貨幣とする金本位制経済が成り立っていた。しかし、かんばつや洪水により、収穫が少ない際、農民の生活が崩壊することが頻繁に起きていた。当時、寺院や宮殿内で、商人や貿易人たちの間で利息を支払う信用借が行われていた。しだいに農民の間でも信用借が普及した。粘土の書字板に将来決められた日に利息を含んだ返済額が掘られ、粘土で作られた封筒に債務者の認印で封印され、債権者が返済日まで保管したのである。

 当時から、複利計算が使われていたことから、高度な会計知識を持っていたことがよく分かる。だが、返済できない人達は、保有する土地や家が没収、本人や家族が奴隷となることも頻繁にあった。貧困、格差、家族崩壊、社会不安が深刻な問題となった。だが、バビロニア文明が長期にわたって続いたのは優れた政治思想を持った王にあった。ハムラビ王は新年に書字板をすべて破壊し、社会と自然の間にバランスを取り戻す儀式を行った。社会に「正義と平等」を取り戻すため、すべての借金は帳消しとなり、債務者に自由を与えたのである。(The Lost Tradition of Biblical Debt Cancellations, Hudson, Michael)


 では、今日の世界経済を検証してみよう。IMFによるとEU諸国の間では、2013年政府負債のGNP 比率が100%を超える国は7国あり、それらは以下の順になる。


  ギリシャ    186.9
  イタリア    145.7
  ポルトガル   135.4
  アイルランド  132.3
  アイスランド  129.5
  フランス    113 
  ベルギー    104

その他に
  イギリス    107
  アメリカ    104.8
  日本      227.2

Government debt Europe1

上の図は欧州の国別の負債を示したものである。2007年あたりで例外無く上昇傾向が始ることがわかるだろう。

非金融部門負債、金融部門負債と家計負債の民間負債を含めると (2011年)以下になる。

  カナダ     276
  フランス    346
  ドイツ     278
  イタリア    314
  日本      512
  韓国      314
  スペイン    363 
  イギリス    507
  アメリカ    279
  アイルランド  663
  ポルトガル   356
  ギリシャ    267

 日本がどれほど債務大国なのかおわかりだろうか。以下にそのグラフで経緯を確認してみよう。誰もがみたくないデータでマインドに影響を与えるので一般にはニュースでは報道されないが、これが事実なのだ。いまからでは遅いが何故、こうなったかは別の記事でふれる。ここでは事実として深刻な事実を理解して欲しい。

National Debt of Japan

 一度、負債がGDPの90%を超え、増加率が経済成長率を超えると, 景気後退に陥ることから、注目の指数である。近年の金融緩和策とゼロ金利政策により、各国の負債はさらに拡大、”path of no return” 今まで歴史上経験したことがない、戻る事のできない道を進んでいるのだ。はたして、2014年は負債が限界に達し、審判を受ける年となるのだろうか?

 2014年がどうなるかは誰にもわからない。しかし繰り返された歴史が繰り返されないほど我々は賢くなっているだろうか。我々の的はあくなき人間の欲望で欲が続く限り、根本的な問題は解決しない。ということならばいつかきっと問題が起こると考えざるを得ない。様々な要因があって時系列の予測は困難だが「審判の日」は明日かもしれないのだ。

 

コメント   

# コロスケ 2014年01月21日 14:23
何と怖い数字でしょう。国際的機関から常に日本に警告が発せられる理由がよくわかりました。
続編を期待します。

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