デジカメ撮影のワンポイント・アドバイス〜花の撮り方

花の撮影では撮影時間、撮影する花の種類によってカメラの設定を変える必要がある。それが初心者にはなかなか掴みづらいのでここで簡単にワンポイント・アドバイスとして花を撮影する場合について、シチュエーション別に設定を説明する。

 

焦点距離と結像距離について

本題に入る前に、用語として焦点距離を復習しておく。焦点距離は、ピントが合った時のレンズから撮像素子までの距離で"mm"表示されている数値である。焦点距離が大きい(望遠)では画角(撮影素子に取り込める角度)が狭くなる。焦点距離というと、結像させるための距離の意味合いもあるので、今回は結像距離という言葉を用いることにする。

被写界深度(焦点が合っている範囲)と絞り値の関係はマニュアルフォーカス(オートフォーカスしない)レンズには色分けされた絞り値と距離計に色分けされた線が書かれていて、色分けされた線が各絞り値での結像範囲を示している。なお詳しく知りたい方は、"被写界深度"で検索すると計算方法など説明しているサイトがあるで参考にされたい。

 

日中の撮影で、花の茎が太く風で花が揺れない場合(紫陽花、菖蒲など)

絞り優先(Aモード)の設定で、紫陽花など花が大きい場合は絞る(F値を大きくする)。最初は絞り値を変えて撮ると、結像している範囲と絞りの関係もわかるのでお勧めしたい。

絞るとシャッタースピードが遅くなるので、手振れしやすい。手振れ補正が搭載されているカメラ、レンズを使わない場合はレンズの焦点距離分の1以上のシャッタースピードにすると手振れの影響が少なくなる。また、望遠レンズと広角レンズで同じ絞り値(F値)でも焦点深度が異なり、背景の状態が違ってくる。(望遠で撮る方がより遠近感が出る写真になる。)

マクロレンズであれば花に近寄れるが、それ以外のレンズは最低結像距離が決まっていて(30cm〜1mぐらい)それより近くによるとピントが合わなくなる。ピンボケやシャッター押せない場合は、カメラの故障ではなく寄りすぎているので、花から離れるように。被写体に気を取られていると限界以上に近づいていることが良くある。最低結像距離はカタログに書いてあるので、自分の使用しているレンズがどのくらい寄れるのか確認しておくことをお勧めしたい。

F値の違いを実例で説明する。

pict1

300mm F2.8

 

pict2

300mm F20

 

pict3

120mm F2.8(焦点距離300mmと同じ画角になるようにトリミング)

同じ絞り値でも、焦点距離が異なると焦点深度が異なってくる。写真から、焦点距離が短い(広角)と焦点深度が深くなる(焦点の合う範囲が広くなる)ことがわかる。

 

日中の撮影で花の茎が細く、少しの風でも揺れてしまう場合(櫻、藤など)

 シャッタースピード優先(Sモード)でも絞り優先(Aモード)でもどちらでも良く、シャッタースピード優先ではシャッタースピードを速くすると、必然的に絞りは開放方向に設定され、絞り優先で絞りを解放にするとシャッタースピードは速い方向に設定される。

 背景をぼかしたい写真を撮りたい場合は絞り優先で、花の揺れを抑えるのを優先したい場合はシャッタースピード優先での撮影になる。カメラのモニターで花が揺れていないと思っても、PCで見ると振れた写真になっていることは良くあるので、慣れないうちは同じアングルでも設定を変えて数枚撮ると良い。

 

ライトアップの撮影で、花の茎が細く、少しの風で揺れてしまう場合

ライトアップされた櫻の木全体を撮る場合であれば花が揺れていても、そこまでは解像しないので、手振れを注意すれば撮影は難しくない。それでも桜の花をアップで撮る場合はそよ風でもシャッタースピードが遅いと振れた写真になってしまう。また、感度を上げ過ぎるとノイズが多い写真になる。

 

 設定はシャッタースピード優先で、RAWで記録する。RAWで記録すれば、適正露出でなくても後で補正することが可能になる。その場合また、極力絞り値の小さいレンズを使うことになる。(F4で手振れ補正のあるレンズでも撮影は困難。)筆者は最近は50mmF1.4のレンズでシャッタースピード優先にし、1/ 60秒以上になるよう設定して撮影している。

 

 当然絞り値は1.4になるが、それでも露出は適正ではないため、筆者はRAWで記録し、パソコン上で補正している。それなら絞り優先で絞り値を1.4にして撮影するのでも同じと思われるかと思うかもしれないが、適正露出にならないことから露出優先にしてしまうとシャッタースピードが1/20秒以下になり手振れ・被写体ぶれを起こすことになる。

 

 なおストロボを使うと、花とカメラが近いため、花が白とびしてしまい、平坦な写真になってしまう。なので、ストロボはお勧めできない。ストロボを使う場合でも、ストロボに白い布やディフューザを用いて直接花に照射させない工夫が必要になる。また、全体を撮る場合もストロボは木全体には届かないため、この場合もストロボを使うのは適切ではない。ストロボを使うマナーとして、特にたくさんの人が集まるところでは、他の人が撮っているときに発光させてしまうと他の人の写真に影響を与えてしまう為十分な注意が必要であることは言うまでもない。

 

pict4

50mm F2.0 1/13秒

 

pict5

50mm F1.4 1/40秒

 

一眼レフのレンズについて

 今回撮影に用いた50mmF1.4の最小結像距離は45cm。花をアップで撮るには離れすぎてしまうため、撮影後にトリミングしている。クローズアップレンズを使うと、花のアップ写真以外は取り外しするなど夜間では面倒になるため、最近のカメラは高画素であることから、トリミングするのも一つの手段と言えるかもしれない。

 F1.4のレンズで標準的に使われるレンズとして50mm, 85mmなどがあるが、比較的高額のレンズだ。ただ、50mmは購入者が比較的多いことからF1.4のレンズとしては解像度・収差なども非常に良く、安価に設定されている。APSカメラでは75mm, 130mmのレンズと同等になる。ズームレンズではF2.8が最も明るいレンズだが、F2.8より明るいレンズとなると単焦点レンズしになってしまう。

 ズームレンズの方が便利だが、単焦点レンズはレンズ構成が単純なため分解像度・収差などは優れている。なかでも、50mm F1.8は各社価格もかなり抑えられ、画質も良好で軽いレンズなので1本持っていても良いレンズではないかと思う。

 一般に一眼レフのレンズにはカメラメーカーのレンズ(純正レンズ)とシグマ、タムロン(サードパーティレンズ)がある。サードパーティ製のレンズはそれぞれのカメラマウント用に販売しているため、販売数も増えることから純正のレンズより割安に販売されている。以前は、純性レンズより劣っていたが、最近ではかなり評判の良いレンズになっている。

 

レンズについての注意点

 問題点としては、AFが少し遅い・迷うなどの電気系統とフォーカス・ズームリングが純正レンズとは逆だったりすることである。その点、純正レンズはカメラ本体と不具合が無い様に調整されているので安心である。

 稀にだが、サードパーティ製は販売後に不具合が確認されるケースもあることを付け加えておく。重要なことはNikon, Canon, Sony, Pentax, FujiFilm, Olympus, Panasonicなどのカメラメーカーのレンズは異なるメーカーカメラには使えないことである。また選択を分かりにくくしているのは、35mmフルサイズ用とAPS用のレンズがあること。APS用のレンズを35mmフルサイズのカメラで使うと自動的にクロップ(トリミング)されるので使えないことはないが、画像素子の半分で記録することになり、たとえば16Mピクセルの素子では8Mピクセルの素子画像になるので注意が必要である。反対にAPSサイズの素子では、フルサイズ用のレンズは問題なく使える。

 

画像素子については以下の記事を参考にしていただければ幸いである。

写真撮影テクニック教えます〜デジカメ撮影のワンポイント・アドバイス

 

 

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